フレーム破損を防ぐ!ランクル70ジャッキアップポイントと作業手順
ランクル 70 ジャッキ アップ ポイントを誤解したまま作業を進めると、愛車に致命的なダメージを与えかねない。ヘビーデューティーな作りに安心し切り、一般的な乗用車と同じ感覚でサイドシルやフロア下にジャッキを掛けた結果、フレーム歪みやサスペンションブラケットの変形を引き起こすトラブルが近年相次いでいる。
季節の変わり目におけるスタッドレスタイヤへの交換や、オフロード走行後の足回りメンテナンスなど、自分でジャッキアップを行うオーナーは多い。しかし、安全かつ確実な整備を行うためには、ランクル 70 ジャッキ アップ ポイントの正確な知識と適切な工具の準備が不可欠だ。
本格クロスカントリー4WDゆえの罠?リジッドアクスルの特殊性
トヨタ自動車が誇る世界最高峰のクロスカントリー4WDとして、過酷な環境で生き残り続けるランドクルーザー70。頑丈そのものに見える車体だが、整備の現場では意外な落とし穴が存在する。
現代のモノコック車と異なり、フロント・リヤともに強固な車軸式(リジッドアクスル)を採用している点が最大の特徴だ。一般的な乗用車用ジャッキポイントの位置を探しても、そこにはジャッキ受けが存在しない。サスペンションハウジングやアクスルハウジングの形状を理解していなければ、持ち上げることすらままならないのだ。
誤った位置はフレーム破損の元!ガレージジャッキの安全な指定位置と作業手順
DIY整備で重宝する大型のガレージジャッキを使用する場合、かける位置の選定には細心の注意が必要だ。誤ってプロペラシャフトやリーフスプリングの支点、アルミ製のデフカバーに荷重をかけると、一瞬でクラックが入ったり曲がったりする。
フロント側の安全な指定位置は、左右のフロントアクスルハウジング下部(特にロアアーム取り付け部付近の平坦な部分)だ。リヤ側においては、リヤアクスルハウジング(デフ玉の左右にある堅牢な鋼管部分)にジャッキ皿をしっかり噛ませるのが鉄則である。作業手順としては、平坦で舗装された床面を選択し、輪留めを対角のタイヤに装着。ジャッキアップ後は直ちにリジッドラック(馬)をフレームの指定箇所にセットし、油圧抜けによる不慮の落下事故を絶対に防止しなければならない。
GDJ76WとGRJ76Kで違いはあるか?新旧70の足回り比較
2014年に期間限定で復刻されたGRJ76K(V6 4.0Lガソリンエンジン搭載モデル)と、現在高い人気を博しているGDJ76W(2.8L直4ディープターボディーゼル搭載モデル)。エンジンやトランスミッション、フロントマスクのデザインは刷新されたが、下回りの基本レイアウトはどうだろうか。
トヨタ車体が製造を手掛ける吉原工場から送り出される両モデルだが、下回りの骨格とジャッキポイントの基本的思想に大きな変化はない。ただし、GDJ76Wでは排出ガス浄化装置(AdBlueタンクやDPF関連配管)が下回りに追加配置されているため、ジャッキのストローク時に周辺部品へ干渉しないか目視確認するプロセスがより重要になっている。
トヨタ公式オーナーズマニュアルと「みんカラ」作業例の落とし穴
車のグローブボックスに備え付けられたトヨタ公式オーナーズマニュアルには、車載パンタグラフジャッキを使用する際の指定位置が明記されている。車載工具はあくまで緊急時のパンク修理を想定したものであり、設置面積が極めて狭い。
一方、クルマ好きが集まるSNS「みんカラ」などでは、ユーザー独自のジャッキアップ手法が多数投稿されている。ガレージジャッキでデフ玉の中央を一気に持ち上げる「一括ジャッキアップ」の報告例も見受けられるが、これは注意が必要だ。リヤのデフハウジング中央は重心が偏りやすく、車体が横滑りして落下するリスクを孕んでいる。ネット上の情報を鵜呑みにせず、公式マニュアルの記載をベースにした安全第一の判断が求められる。
自動車整備業の現場が警鐘を鳴らすDIYタイヤ交換時の安全対策
日常的に様々な車両を扱う自動車整備業のプロメカニックたちは、ランドクルーザー70のDIY作業に対して一目置くと同時に、強い警鐘も鳴らしている。車重が2トンを軽々と超えるヘビー級車両ゆえ、万が一の作業事故が命取りになるからだ。
安価な2トン用ジャッキでは耐荷重の限界に達し、上昇中に油圧弁が破損する恐れがある。最低でも3トン以上の定格荷重を持つ信頼性の高いガレージジャッキを使用すること。そして、ジャッキだけで車体を保持したまま車下に入る行為は絶対に避けるべきだ。プロの現場では、リジッドラックの設置と同時に、外したホイールを車体下に滑り込ませる二重の安全策が常識となっている。
強靭なラダーフレーム構造を末永く維持するためのメンテナンステク
かつてトヨタ自動車の伝説的チーフエンジニア・横尾貞利氏らがこだわり抜いた「地球上のあらゆる道を走り、生きて帰ってくる」ためのラダーフレーム構造。その骨格の強靭さこそが、ランクル70が世代を超えて愛され続ける最大の理由と言える。
しかし、どれほど強靭なフレームであっても、誤ったジャッキ掛けによる局所的な集中荷重や、ジャッキのアタッチメントによる塗膜の剥がれから錆が進行すれば、本来の剛性は損なわれてしまう。作業後はジャッキポイント周辺の防錆塗装の状態をチェックし、傷があれば補修ペイントを塗布しておくことが、愛車と長く付き合うための隠れた秘訣だ。 (出典: ランクル 70 ジャッキ アップ ポイント(Yahoo!ニュース))